最近、よく耳にする「アドレスホッパー」。
持ち家や賃貸で部屋を借りて暮らさない、第3の暮らし方として、話題になっています。
毎日を旅するように生きられる自由な生活のようにみえますが、固定の家を手放し住所を持たない場合、住民票や住民税はどうなるのでしょうか?
今回は、「アドレスホッパー」のメリット・デメリットについてまとめてみました。
アドレスホッパーとは
アドレスホッパー
アドレスホッパーとは、「アドレス」(住所)と「ホップ」(英語で動き回るという意味)を合わせた造語です。固定の場所に住むのではなく、点々と暮らすという新しいライフスタイルです。
家を持たずに、友人宅や、シェアハウス、ネットカフェ、民泊やホテル、カラオケ、スーパー銭湯などその時に合わせて過ごしているそうです。女性のアドレスホッパーもいるそうです!
アドレスホッパーと名付けたのは、市橋正太郎さんという方で、「家を持たない生活」の第一人者。
市橋正太郎さん↓
【事例インタビュー】株式会社サイバーエージェント宣伝本部 市橋正太郎さまにインタビューさせていただきました! https://t.co/quXxgzM9zy pic.twitter.com/oGUdOsT1hq
— DocBase (@docbaseio) 2016年4月11日
京都大学を卒業後、サイバーエージェント宣伝本部、amebaTVのマーケティングの責任者などの仕事をしていた優秀な方で、現在は、独立して経営者として活躍中です。
市橋正太郎さんの影響を受けて、アドレスホッパーになることを決意した方も多いのだとか。
また、各業界もアドレスホッパー向けのビジネスを展開しつつあるそうです。
トランク、またはリュック1つで、旅をするように生活をするアドレスホッパーという新人類向けに、不動産会社もアドレスホッパー向けのトイレとベットだけの3帖ほどの賃貸住宅の提供もしているそうです。
「メチャカリ」は、月額5800円から利用できるファッションレンタルサービスで、服もレンタル出来るそうです。
ITの発達で、家がなくても、自由に生活や仕事が出来る時代になったんですね…
アドレスホッパーについては、NHKの情報番組や、バラエティ番組『マツコ会議』でも、取り上げられ、アドレスホッパー達の生活の様子が紹介されていました。これをみたマツコ・デラックスさんも、
新しい仕事の価値観も含め、みなさん新しいことをやられているなってすごく思う
と感心していました。
マツコ、アドレスホッパーの暮らしに感心「新しいことやられてる」#マツコ・デラックス #マツコ会議 #アドレスホッパー https://t.co/v0XEV9lr4U
— 【公式】マイナビニュース (@news_mynavi_jp) 2019年3月22日
今までの概念からすると、住所不定 = ホームレス ととらえがちですが、アドレスホッパーは、仕事を持ちながら世間とも関わりを持って生きているところが、全く違うところですね。
ネット上の声
定住する場所を手放したらどうなるんだろ?と検索していったら、#アドレスホッパー という人たちにたどり着く…
なんて面白い生き方!
うちは夫婦2人なので毎日点々とはできないだろうけど、うまくやれる方法考えてみょ〜— Marina Koha | だめデザイナー (@maruhey_ma) 2019年3月22日
今日の朝、めざましテレビ見てて「アドレスホッパー」なる若者の特集してたのが気になった。途中までしか見られなかったけど、要は住所不定の若者でしょ?
住所不定+金がない=社会的クズの烙印押されるホームレス
住所不定+経営者=オシャレなアドレスホッパー
肩書きと金が全てかよ!!!
— いっっっっっちぃー@納車待ち (@hiromilk0411) 2019年2月1日
さっきテレビでアドレスホッパーという家を持たない生活してる人の紹介してたの観たけど、単に仕事はしてるけど住所が無く宿を転々とてホームレスな人を横文字でカッコよく呼んでるだけにしか見えないんだけど‥(^_^;)
ところで住民票や税金などはどうしてるのだろうか?— ケンケン (@kenken1510) 2019年1月17日
アドレスホッパーの住民票や住民税はどうなる?
アドレスホッパーの住民票は?
そんな自由な暮らしのアドレスホッパーですが、住民票はどうなるのでしょうか?
日本で生活するには、必ずどこかに住所を置かなくてはなりません。
法律の規定によると、「引越しから14日以内に住民票を異動しなければならない」とされています。
住民票異動の手続きは引越しの日から14日以内に行わないと5万円以下の過料という罰則を受ける可能性があるそうです。
実家住所への転入をする方が多いようですが、それが出来ない方は、シェアオフィスに住民票を置いている方もいるそうです。
アドレスホッパーの住民税は?
もちろん、住民税も払う義務がありますよね。 住民票がある自治体から、前年の1月1日~12月31日までの1年間の所得に対して課税されます。
アドレスホッパーのパイオニアでもある市橋正太郎さんも住民票は、シェアオフィスに置いて、住民税もきちんと払っているそうです。
アドレスホッパーのメリット・デメリット
では、アドレスホッパーのメリット・デメリットをそれぞれみていきましょう。
アドレスホッパーのメリット
アドレスホッパーのメリットは、どんなところでしょうか。
・固定費の削減
当然、家がないのですから、家の更新料や固定資産税のような固定費はかかりません。
また、電気、ガス、水道費といった公共料金も、そんなに使っていなくても基本料金はかかりますから、それもかかりません。
車も、カーシェアを利用すればいいですし、タクシーの利用で済む場合も多いです。
維持費を考えたら、持たない方が安いのは当然ですね。
・余分な所有物を持たなくなる
断捨離流行りの世の中ですが、そもそもリュック1つで移動するわけですから、余分なものは、必然的に持たなくなります。
どうしても捨てられない物は、トランクルームなどに預けておくサービスを利用することもおすすめです。
・視野が広がる
シェアハウスなどへ行くと、色んな人達が集まってきます。新しい出会いも増え、知り合いも多くなります。
色んな価値観を持った人達とふれあうことで、視野も広がることは、間違いないでしょう。
アドレスホッパーのデメリット
では、次にアドレスホッパーのデメリットは、どんなところでしょうか。
・泊まる場所などをいつも探さないといけない
当然住所がないので、常に泊まる場所や過ごす場所を考えなくてはいけません。
行った場所がその日泊まれるとも限りませんし、落ち着いて過ごせるかもわかりませんから、精神的に少し不安定です。
・独身や若い人しか難しい
結婚してからアドレスホッパーというのも考えにくいですね。
家族が出来れば、難しい場面も多いでしょう。
・社会的信用に欠ける
転職する際など、履歴書を書く場面などでは、困ることがあるかも知れません。
アドレスホッパーを理解している人はまだ少ないのも現実です。
・郵便物の受取りに困る
意外と困るのが、郵便物ではないでしょうか。
わざわざ、住所を置いているところに取りに行かなければいけませんので、面倒ですね。
まとめ
今回は、今話題のアドレスホッパーについて、調べてみました。
ホームレスとも違いますし、ただの無謀な生活とは違うことがわかりました。
ただ、仕事の種類や、家族の理解など、乗り越える壁は少し大きいかも知れません。
でも、若いうちは、ひとつの経験としてチャレンジしてみるのも悪くないですね!